風邪はどんな人でもかかることがあるものですが、一度ひいた風邪をこじらせてしまうと、なかなか治らず、症状が悪化してつらい思いをすることもあります。しかし、昔から「医食同源」ということわざがあるように、食べ物を効果的に摂取することで、風邪症状を随分と緩和させることが出来ます。
今回は、風邪をひいてしまった時、少しでも早く治すために食べると良い食べ物10選をご紹介していきたいと思います。
この記事の目次
ポイント1:身体を温めること
風邪症状の1つとして挙げられるのが悪寒です。特に熱が出る前はゾクゾクと寒気を感じるものですね。そんな風邪症状には、身体を温めるのが1番です。身体を元気にするための免疫力を高めるためにも、身体を温めましょう。
そこで食べると良いと言われているのが、根菜類です。そのいくつかをご紹介します。
喉の痛みを和らげる大根
昔から「風邪をひいた時には大根が良い」ということを教えられてきた人も多いかもしれません。その通り、大根は民間療法の1つとして知られてきました。
例えば、大根おろしに含まれる「イソチオシアネート」という辛み成分は、喉の炎症を抑えてくれるので、風邪の時にはもってこいの食べ物です。ちなみに、この成分は大根をすりおろしたり切ったりすることで初めて生まれる成分なので注意してください。
また、はちみつに大根をつけて食べるのも風邪症状を抑えるのに効果があるので、ぜひ試してみてくださいね。
栄養ドリンクなどにも含まれている人参
風邪をひいた時に栄養ドリンクを飲むという方も多いかもしれませんが、その中にも含まれていることがあるのが人参です。
人参には、身体を温めるだけでなく、身体を強くする強精、強壮の効果があり、胃や腸などの消化器官の働きを改善してくれる力もあります。風邪の時には胃の調子が悪くなることも多いので、身体を温めると同時に胃腸改善の効果があるのはうれしいですよね。
せん切りにした人参を、塩コショウと鶏がらスープなどで味付けして油炒めにするだけといった簡単な調理法もたくさんあります。
喉の調子を良くするのに効果的なごぼう
意外に思われるかもしれませんが、ごぼうを食べ物として食べている国は、日本や韓国だけのようです。しかしこのごぼうにも、身体を温め、喉の調子を改善する力があります。昔から喉の腫れに効果的な食材として、薬膳料理などにも使用されてきました。
よく洗って泥を落としてから、皮ごとすりおろして、同じ量のすりおろし生姜と混ぜてから熱湯を注ぐと、簡単ごぼう汁の完成です。ごぼうを調理するのは少し手間がかかると思われる方も多いかもしれませんが、ごぼう茶などの飲み物で手軽に摂取することもできますよ。
風の特効薬とも呼ばれているれんこん
れんこんも、風邪の症状である喉の痛みや咳を緩和するとして、民間療法に使われてきました。風邪をこじらせて発症することもある喘息の症状を和らげる働きもある優れものです。さらに、風邪の時だけでなく、免疫力を高め、風邪やインフルエンザなどの予防効果もあるので、普段から積極的に食べておくと良いでしょう。
調理法の一例は、すりおろしたれんこんに水とスープの素などを加え、塩コショウなどで味を調えると、手軽にれんこんスープが作れます。れんこんをすりおろしたものにお湯とはちみつを加えて、れんこんの搾り汁にして飲むのもおすすめです。
長ネギのアシリンが風邪に効果的
根菜とは少し違いますが、長ネギの白い部分に含まれているアシリンも風邪症状に効果があるようです。高い殺菌効果、何より血行を促進し身体を温めてくれます。
細かく刻んで、うどんやお味噌汁、お粥にのせて食べると良いですね。
ポイント2:失われた水分を補給すること
風邪をひくと胃腸が弱って食欲を失ってしまう人は多いかもしれません。また、高熱で、身体の水分が失われ、脱水症状を起こしている場合もあります。脱水は免疫を弱め、風邪の治りをさらに遅くしてしまいます。
では、効率よく水分補給できる食べ物をご紹介します。
85%が水分でできているりんご
風邪をひくと、さっぱりとしたりんごが食べたくなったりしませんか?実は、リンゴに含まれているペクチン、ポリフェノール、カリウムは、胃腸の調子を整え、発熱などによって失われた水分を補給するのを助けてくれます。
りんごはそのままでも食べやすいものですが、すりおろしたり、搾ってジュースにしたりして飲むことが出来ます。市販のりんごジュースを使う場合は、りんご100%のストレートタイプのものを選ぶとより効果が得られるかもしれません。
風邪のひきはじめに効果的なみかん
風邪のひきはじめには、ビタミンCが豊富に含まれているみかんを食べることで風邪を治そうとする身体の力を高めることが出来ます。
でも注意しなければいけない点として、みかんは食べ過ぎると逆に身体を冷やしてしまう可能性があります。みかんを洗ってから、皮ごとトースターで10分ほど、途中でひっくり返しながら焼いて食べるのがおすすめです。シンプルに搾ってジュースにして飲むのも良いですね。
喉の痛みに効果的なきんかん
きんかんには、ビタミンAとビタミンCが含まれており、風邪に効果的です。皮ごと食べることが出来ますが、その皮にもビタミンCやカルシウムがたくさん含まれています。丸ごと食べると酸味を感じるのが嫌だという人は、はちみつ漬けにしたり、甘く煮て甘露煮にしたりして食べてみてください。咳やのどの痛みによく効き、こまめな水分補給にも役立ちます。
ポイント3:風邪の治りかけにはビタミンやミネラルの摂取を
風邪が治りかけてきたとしても、身体の中の栄養がすっかり失われてしまい、あと少しで治りそうなところからなかなか回復できない場合があります。風邪をひいている間も食欲があるのが一番ですが、風邪が治りかけて食欲が戻ってきた時に、ぜひ食べてもらいたい食べ物をご紹介します。
身体に必要な8種類の必須アミノ酸を含む玉子
アミノ酸は免疫力を高めるのに必要な栄養素です。また、玉子の白身に含まれる「塩化リゾチーム」という成分には、殺菌効果があります。
玉子はいろんな調理法がありますが、一例として、昔から飲まれている玉子酒があります。玉子1個をよくかきまぜた後、大さじ1杯ほどの砂糖を入れ、温めたカップ1杯分の日本酒を少しずつ注ぎ入れると完成です。
ビタミンやミネラルを壊すことなく摂取できる蒸し野菜
蒸し野菜は、冷えた身体を温めて血行を促進し、ビタミンやミネラルを摂取できるので、風邪で身体が弱り栄養が必要な時に食べると効果的です。様々な種類の野菜をいっぺんに食べることが出来ますし、胃腸への負担が少ないので、風邪で胃腸が弱っているときには助かりますね。
まとめ
風邪の時に食べると良い食べ物10選はいかがだったでしょうか?
最近では風邪の菌も厄介になってきていますが、食べ物の力で免疫力を高め風邪を予防することが出来ますし、風邪をひいてしまった後も、食べ物を工夫することで、風邪の症状を緩和することが出来ます。食欲がないとしても、調理を工夫して少しでも栄養をとりましょう。
「風邪をひいた、でも休んでいる暇はない!」というあなたに少しでも役立てていただければ嬉しいです。