一見、似ている部分が多いように思われるティッシュペーパーとトイレットペーパーですが、実はその用途や成分には大きな違いがあります。中には例外もあるのですが、両者を同じように使おうとすると支障が出てしまうケースもあるため注意しましょう。
まずはこの両者の違いについて、具体的にどういった違いがあるのか、どちらかを代用する事は出来るのかどうか、こうした点をチェックしてみましょう。
この記事の目次
ティッシュペーパーとトイレットペーパーの違い
使用用途と特徴の違い
そもそも、ティッシュペーパーとトイレットペーパーにはどういった違いがあるのでしょうか?
まず違いとして当然あげられるのが使用用途です。トイレットペーパーはその名の通り、トイレでふき取り等に使用するペーパーの事です。水に流すことを主な目的としているため、より水分に溶けやすい材質で作られています。
一方、ティッシュペーパーは、鼻をかんだりちょっとした汚れをふき取ったりと、様々な目的で使用されていきますがトイレではあまり使用されません。
というのも、ティッシュペーパーは水に溶けにくい材質で出来ているため、トイレに流すという目的では使用されないことが多いわけです。鼻水をどれだけかんでもティッシュが破れにくいのはこうした特徴があるからです。
成分の違い
しかし、ティッシュペーパーもトイレットペーパーも原料となるのはパルプの溶液、この点に大きな違いはありません。では、具体的にどの点が違ってくるのかといえば、パルプ溶液を固める際に用いるつなぎの成分が挙げられます。
ティッシュペーパーの場合、先にも挙げたように水に溶けにくいように工夫がなされているため、つなぎの素材で特殊な樹脂が用いられます。それに対してトイレットペーパーの場合、水に溶けやすいことを売りにしているため、つなぎででんぷんなどの成分が用いられることが多くなります。
でんぷんであれば、水にも自然に溶けますし乾いた状態であればつなぎとしての一定の効果を期待する事ができます。
使用用途に合わせた成分
ティッシュペーパーとトイレットペーパーの主な違い、それは使用用途とつなぎに使用されている成分です。原材料が同じという点で混同されがちな両者ですが、使用の際にはこうした点に注意していく必要があります。
もちろん、トイレットペーパーもティッシュペーパーも使用する商品によっては成分に若干の違いはあります。メーカーによっては肌さわりに違いを持たせるためにあえて違いを強調しているものもあるでしょう。
ただ、どのメーカーの商品であったとしても、ティッシュペーパーとトイレットペーパーは全くの別ものであるという点は押さえておくに越したことはありません。
中にはティッシュペーパーやトイレットペーパーの代用品として、両者を互いに使用するという人もいるようですが、こうした使い方は時に危険です。
使用用途に適した使い方をすること、ティッシュペーパーやトイレットペーパーを使う際にはこの点を注意しましょう。
ティッシュペーパーとトイレットペーパー、代用は可能か
先にも挙げたように、ティッシュペーパーとトイレットペーパーを互いに代用していく方法は時に危険です。
トイレットペーパーの代わりにティッシュペーパーを使う
例えばトイレットペーパーをきらしてしまった時、代用品としてティッシュペーパーを使用するとどうなるでしょうか?
結論からいえば、1回程度であれば難なく代用できるかもしれません。ただ、先に説明した通り、ティッシュペーパーにはつなぎに専用の樹脂が用いられています。
もともと水に分解されにくい成分が用いられているという事もあり、トイレに流すことで配管を詰まらせてしまう原因となってしまうわけです。トイレの配管が詰まってしまった場合、最悪の場合には業者を呼んで数万円の修理が必要になってきます。
こうした事態を引き起こさないためにも、トイレットペーパーの代用品としてティッシュを使うのは控えた方がいいでしょう。
ただ、中には例外もあります。ティッシュペーパーの中には水に流せることを売りにしている商品があるのです。こうした商品の場合、水に分解されやすい成分をつなぎとして使用しているため、トイレに流したとしても後々のトラブルを回避することができます。
本来であればトイレットペーパーを用いるのがベストですが、もしどうしても避けられないという場合にはこうした水に溶けるタイプの商品を用いるようにしましょう。
ティッシュペーパーの代わりにトイレットペーパーを使う
ティッシュペーパーの代用品としてトイレットペーパーを用いる場合、結論からいえば大きな問題点はありません。寧ろ、鼻をかむ際に使用するというのであればトイレットペーパーを用いた方が利便性に優れているというケースもあります。
トイレットペーパーは水に溶けやすい、つまりは吸水性に優れているという特徴があります。鼻水を取り除くのにも優れているため、鼻をかむことにも向いているともいえるわけです。
ただ、ここでも注意したいのが、鼻をかむ頻度です。風邪をひいているときや花粉症の時など、鼻をかむ回数が多い場合にはペーパーによる刺激で肌がダメージをうけてしまう可能性があります。
トイレットペーパーはティッシュペーパーに比べ、材質が荒い商品が多く刺激も強いため、ひどいときには鼻の下がカサカサになったり、赤くなって腫れたりすることがあります。
手軽なティッシュ替わりとしてトイレットペーパーを用いることは悪いことではありませんが、頻繁に使用するのは避けたほうが良いでしょう。
最近では、肌への負担を考慮して保水成分を豊富に含んだティッシュペーパーも売り出されています。
ローションテッシュとも呼ばれるこのティッシュは、しっとりしているため肌への負担を最小限に抑え、かぶれや痛みを軽減します。風邪や花粉症で頻繁に使用する際にはこうした商品を使うと良いでしょう。
まとめ
トイレットペーパーとティッシュペーパーについて、一見すると違いが分かりにくい部分もありますが、その使用目的と材質には大きな違いがあります。
互いに代用することも不可能ではないですが、時に注意が必要なケースもあるので使用の際には十分に気を付けましょう。両者の特徴や違いをしっかり理解した上で、用途に応じた使い分けが大切です。
トイレットペーパーもティッシュペーパーも日常生活に欠かせないアイテムだからこそ注意しておきたいものです。