少し暑い季節に入ってきたらクーラーをガンガンに効かせて過ごすという人もいれば、電気代が気になる、冷たい風がどうにも苦手、そもそも家に設置をしていないなど、エアコンを使いたくないという人もいます。
ただ、猛暑と言われる日本の夏を乗り切るためには何の工夫もなく過ごすだけでは厳しいのも現実です。
知恵を絞り、色々な手段やアイテムを組み合わせることで、快適に夏を乗り切るためにはどんなことをすべきか考えてみましょう。
この記事の目次
工夫するだけで快適に過ごせる
部屋に熱気を入れない
エアコンを使わずに快適に過ごすためにまず行うべきことは、日差しの対策です。直射日光が当たると当然気温は上がります。
日差しに長い時間熱せられると、温度はどんどん上昇します。手で触るとびっくりするほどアスファルトが熱くなっている、という経験を持つ人も多いでしょう。
直射日光を遮るという考え方は、家の中でももちろん使えます。カーテンをうまく使うことが大切ですが、そのカーテンの素材にも気をつけたいところです。
遮光の能力の高いカーテンや、近年ではUVカットや日差しの対策を施した素材を使ったものなどがたくさん販売されています。暑い夏を乗り切るためにはこういった細かい注意も必要です。
朝、暑くて目が覚めてしまったということがないように、寝るときにカーテンを閉めて寝るという工夫も大切です。朝日は部屋の気温を早く上げる一助になってしまいますので気をつけましょう。
日中家をあける場合は、カーテンを閉めて出かけることをおすすめします。この場合のカーテンはレースのものではなく、ゴツめのものが良いです。
じりじりと部屋の中に日光が差し込むと、夕方から夜になってもなかなか気温が下がって来ません。日中に部屋の気温が上がることはできるだけ避けるようにしたいものです。
部屋の熱気を外に出す
エアコンなしで猛暑を快適に過ごすためには、風の管理も欠かせません。部屋の中に風があるのと無いのとでは体感温度も違いますし、部屋にこもった熱い空気を逃してあげるためにも風通しの良さはとても重要な要素です。
日中家にいる場合、カーテンを閉めて部屋を真っ暗にしておくわけにもいかないので、窓を開けるなどして対策をするのは一般的な方法ですが、1カ所だけの窓を開けていたのでは、あまり風通しが良くはなりません。
風は部屋に入って来ず、熱も逃げていってくれません。1カ所だけではなく、2カ所、3カ所と風の抜ける道をたくさん作ってあげることが肝要です。家の中で、対になるような対角線上に通り道を作るのがコツです。
窓は開けつつも、直射日光はやはり避けたいので、風通しの良いレースのカーテンは閉めておくと良いです。窓の開け方で風の通り具合がどう違うのかをいろいろ試してみることをおすすめします。
例えば両開きの窓などは、片側を全開にした方が良いのか、両方半分ずつ開けた方が良いのかなど微妙に違いが出るはずです。家によって違うので、最適な開け方を見つけてください。
窓だけでなく、玄関のドアを開けるのも効果的です。玄関用の鍵のついた網戸なども販売されているので、こういったものを利用すれば防犯上もリスクを抑えることができます。玄関の扉は窓よりも大きく、風の通り道を作りやすいので活躍させたいところです。
風を管理するという意味では、換気扇の使用も有効です。換気扇をつけておけば、そこに向かって強制的に風の流れを作ることができます。部屋の中の空気を滞留させないという意味でもかなり役に立ちます。
涼しくなれるアイテムと工夫
扇風機の使い方で変わる
風の通り道を作ること、直射日光を遮ることなど工夫をするとともに、涼しくなるためのアイテムも積極的に活用したいところです。その代表格はやはり、扇風機でしょう。
扇風機を使う際も、ただ回すだけではなく少しでも涼しくなるためにという観点で工夫をします。
例えば、置く位置もそうです。扇風機の風によって部屋の中の熱を逃し、風の流れを作るためには、窓を背にした位置に置くのが正解です。外気を取り込んで外の涼しい空気を部屋の中に入れてくれます。
部屋の熱が高すぎると感じるときは、扇風機を逆に向けるのも効果的です。部屋の熱をとにかく部屋の外に出してあげるという措置です。
人がいないところに向かって扇風機をつけるのは通常あまり発想できないことですが、やってみるとその涼しさがわかります。
また、扇風機が2台以上あれば、より効率的に風の流れを作ることができます。置き方などに工夫をすることで、早く部屋の温度を下げるようにできるのです。
窓を背に扇風機をつける場合は、首を振らせて部屋の中に空気を拡散しましょう。早く部屋の中が涼しくなります。
冷たいものを利用する
同じ風を送るなら、少しでも冷たい風の方が良いので、例えば凍らせたペットボトルを扇風機の前に置くことで、心地よい風を感じることができます。コストをほぼかけずにできる対策です。
同じ理屈で、冷蔵庫の中で濡れたタオルを冷やしておいて、それを扇風機の背面に、風の通り道を塞ぎすぎないようにかけておくのも良い方法です。
凍らせたペットボトルは、体を直接冷やすのにも役立ちます。タオルや手ぬぐいで包んで首の後ろや脇の下に挟めば、体の温度を一気に下げてくれます。当てやすい保冷剤なども有効活用したいです。
室外にも注目
室内に熱をこもらせないためには、室内のカーテンでの工夫とともに、室外も気をつけたいポイントです。そのためには、ベランダ等の日光を遮ってくれるすだれが良いです。
熱せられたベランダはかなりの高温になります。そこから入ってくる空気もまた少し温められてしまうので、すだれ等を使って熱くなりにくい工夫をしましょう。
ベランダの床を触ってみるとわかりますが、これといった対策をしていないと夜になってもまだ暖かいです。部屋の外にも気を使うことで、さらに快適に過ごせます。
ベランダへの打ち水も部屋を涼しく保つために有効な方法です。直接的にベランダの温度を下げることで、部屋に入ってくる空気の温度も下げることができます。
フローリングを水ぶきするのも、同じ理屈で部屋を快適にしてくれます。窓の近くのフローリングを重点的に行うだけでも、部屋の温度を下げるのに役立ちます。
近年では、マンションでもツルがのびる植物をつかった緑のカーテンを施す人も増えています。見た目にも涼しいですし、部屋の中の温度上昇の抑制や気化熱効果で涼しくしてくれるので、検討するのも良い選択肢です。
植物の成長を楽しみながらエアコンを使わない対策をすることができます。
まとめ
エアコンをつけなくても、様々な工夫をすることで部屋の温度を快適に保つことができます。あまり無理をするのもよくないですが、色々な対策を組み合わせることで、暑い夏を乗り切るのに役立てたいです。
日中は熱がこもらないように工夫をすること、風の通り道を部屋の中に確保することで熱い空気を外に逃がし、快適な外の空気を積極的に取り入れるようにすれば、猛暑を乗り切ることは可能です。
安く手に入るアイテムを使えば、お金をかけずにできることも多いです。工夫次第で随分快適に過ごすことができます。