人に裏切られたと感じ、傷ついた経験は誰にだって一度はあると思いますが、そんなときに嘘を見分けることができたら…なんて思ったことはないでしょうか。
実はある程度の嘘であれば見分ける方法があるのです。人には無意識でしてしまう様々な仕草がありますが、これらの言動を注意深く見ることによって、その人が考えていることをある程度把握することができてしまいます。
なぜ、そんな読心術のようなことができるのかというと、仕草というものは人によって違うように見えますが、嘘をつくときなどの特定のシチュエーションでは、多くの人が似たような言動をしてしまいがちだからです。
人が嘘をつくときには「バレないかな?」などという心理状態が無意識的に存在し、その心理状態が多くの人に当てはまるため、同じような仕草という、目に見える形にあらわれるからなのだそうです。
さらに専門家によると、嘘を見抜くための訓練をしていない人は54%だけしか見抜くことはできないが、訓練をすれば90%の嘘は見抜くことができるといわれています。
この記事の目次
嘘をつく時にでやすい仕草(初級編)
ではさっそく、嘘をついている人がしてしまいがちな仕草について、まずは比較的わかりやすいところからお伝えしようと思います。
汗をかきやすくなる
これは非常に分かりやすいですよね。誰でも自分を偽っているときはいつ嘘がばれるかとヒヤヒヤするもので、自然と汗をかいてしまうというわけです。
ですので、まずは相手が汗をかいているかどうかチェックしてみましょう。とくに汗が出やすい額や首などに注目するといいかもしれません。
呼吸が荒くなる
なぜ呼吸が荒くなるのでしょうか。それは、極度の緊張感にさらされて体がストレスを感じるからです。体がストレスを感じると、心臓の鼓動が速くなります。それによって、呼吸も荒くなってしまうというわけです。
呼吸の荒さというのはなかなか分かりづらいかもしれませんが、言葉と言葉の間によく耳をすますことによって聞き分けることができます。話している途中で息継ぎが多いなと感じたら疑わしい要素の一つとなります。
話し方がいつもと違う
嘘をついているときは普段より声が大きかったり、震えていたりすることがあります。あるいは話し方が早いとか遅いとか、声の高さやテンション、勢いまでも影響されることがしばしばあります。
その日の体調によって多少話し方は変わるものですが、それが顕著に表れている場合は要注意です。隠しごとをしているために緊張していたり、そのことがバレないように演技をしている可能性があるのです。
体が縮こまっている
ストレスフリーな状態にある人は、普段と変わらない体勢でいたり、手足を少し投げ出したりとリラックスした体勢を取ることができます。
しかし、嘘をついている人はストレスを心に抱えていますので、自然と体は縮こまり、手足の動きが鈍くなるというわけです。また、腕や足をかっちりと組んでいるのは、相手に対して心を開いていない表れであることもあります。
ただしこの見分け方は、嘘をついていてもあえてそれを隠すためにリラックスした体勢をとる人も結構いるようなので注意しましょう。そんなときは、繊細な仕草が出やすい手や足の先が張り詰めていないか確認すると良いでしょう。
ソワソワした行動
やたらと自分で自分の体を触る行為も怪しいです。いつも以上に自分の体を触るというのはソワソワしている証拠でもあります。そのソワソワを、頭を掻く、髪を直す、シャツの襟を整えるなどという仕草で無意識に解消しようとしているわけです。
特に汚れが付いているわけでもないのに服を気にする動きや、暑いわけでもないのに手で扇ぐような行動などにも気をつけたほうがよさそうです。それらの行動もソワソワ感から来ているものである可能性があります。
貧乏ゆすりをする
貧乏ゆすりにはイライラしている心理状態が隠されています。自分の嘘を追求されたり、バレないかどうかに気を使っている間はついイライラしてしまうものです。それが貧乏ゆすりという形になって表面に出てしまうことがあります。
また、貧乏ゆすりには即刻その場から離れたいという気持ちが隠れている場合もあります。いずれにせよ、足をカタカタと揺らして落ち着きがなさそうな仕草をしている相手は、何かしらの隠しごとをしている可能性がありそうです。
まだまだある細かい仕草(上級編)
嘘というものは、気を抜いたら見逃してしまいそうな細かい仕草にまで現れます。もはや仕草というよりもむしろ現象と言えるかもしれません。
というのも、嘘をついている人はたまに、本人ですら自覚していないような行動を取ってしまうことがあるからです。この仕草というのは主に心理状態が表れやすい顔に出やすいといわれています。
まばたきをしない
まばたきの回数なんていちいち気にしている人はいないでしょうが、これも重要な見分けるポイントです。過度に焦ったり緊張したりしている場合は、まばたきをする余裕すらなくなっている状態なのです。
相手が怪しいと思ったら、試しにじっと目を見つめてみましょう。そうすると瞬きの頻度もわかりますし、そもそも嘘をついている人は目を見つめられるのを嫌がりますから、焦るあまり別の仕草をしてしまうこともあるでしょう。
目線を特定の場所に向ける
これも目に関することです。特定の場所と書きましたが、多くの場合はやや上の方です。何かやましいことがあるのであれば表情を読まれたくない。そんな心理が働いて目線を合わせようとしなくなるのです。
こういう場合も、目線をそらされたら不自然でない程度に顔を覗き込むなどして目を見てみましょう。その時に視線が揺らぐようであれば怪しさが増します。
唇を軽く噛んでいる
唇を噛むのもストレスが溜まっている状態を表します。悶々としたストレスより、どちらかというとイライラしたストレスです。怒るとつい唇を噛んでしまうという方はいないでしょうか。心理的にはそれに似ています。
また目や雰囲気でいかにも「相手の話を真剣に聞いている」というふうに見せかけることができる人であっても、そういう人は逆に口などの別の場所で仕草をだしてしまう人が多いようです。
眉間にしわがよる
先ほどからストレスの話をよくしていますが、眉間のしわも実はストレスの表れです。ずっとしわをよせっぱなしという人はなかなかいませんので、たまにピクリピクリとしわがよるという場合は少し疑いましょう。
これは一瞬のことなので大変気づきにくいですが、相手の顔を注意深く観察することで発見できることがあります。
表情がそもそも怪しい
嘘をついている時というのは表情がアシンメトリー(左右非対称)になっている場合が多いです。具体的にどんな点でアシンメトリーになるかというと、その多くは唇です。虚偽の内容を口にしている人は、唇が片方だけ軽くひきつることがたびたびあります。
だたしこれも微妙な変化なので、なかなか見抜けないかもしれません。普段から笑っている人、悲しんでいる人、怒っている人などの表情を観察して、シンメトリー、つまり左右対称な顔というのはどんなものか見ておく必要があるでしょう。
まとめ
人の心理、行動とは大変面白いもので、本人は自然に嘘をついていると思っていても、実は仕草にでてしまっている場合が多いようです。注意深く相手を見ることで騙されることも少なくなるかもしれません。
しかしちゃんと見破るためには、いつもの相手の言動を見ておくことが不可欠ですし、何の気負いも無しに嘘を付ける人には通用しない場合もあるはずですのでご注意ください。
できればこのような相手の心情を見抜くような技術は、嘘を見破るためだけでなく、日頃から相手の気持ちを考えて行動できるようになるためのものとして使いたいものですね。